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感情の起伏


相変わらず渋滞は嫌い。無条件にイライラする。

これだけは変わらないが、歳を重ねるにつれて変化したことの一つに、以前より感情の起伏が滑らかになったことがある。自覚しているというより、他人から言われるから多分そうなのだろう。

仕事上パートナーやクライアントの社長や経営陣に向かって「意図的に」感情を込めて怒ることはある。真剣さや重要性を理解してもらうためのパフォーマンスともいえる。そして意外とこれが効く。

しかし、最近心底怒りを感じる出来事に遭遇した…。



昨年から理念結束型組織への変革コンサルティングに入っている企業のミーティングでの出来事。

経営陣により魂のこもったミッション・ビジョン・バリューが策定され、社員全員に浸透させるセッションを終え、社員が自ら行動化を起こす仕組みを発足させ、徐々に組織に具体的変化が現れた。

社長をはじめ経営陣は、会社が変わり始めた!と喜び、人が変わったようにさらなる変革に意気込んでいる。


そして時期はちょうど2010年の新卒採用期。

経営会議で採用戦略の話題になると、毎回のように人事のトップVS他のメンバーという対立構造。理解に苦しむ事実が次から次への出てくるのである。どうしたらこのような施策になるのか、全く理解不能な低レベルである。

例えば。
・説明会開始直後、唐突にグループワークを90分→社長の話10分→採用の流れ15分。
・プロジェクター等を使用した学生に視覚的にも分かりやすような進行ゼロ、すべて口頭。
・配布物はホームページのコピーのみ

どうしたらこのような低次元の採用方法に至ったのか、当初は皆目見当もつかなかった。しかし、一つ一つ紐解いていくと、どうやら別の人材会社の“採用コンサルティング”なるものが“暗躍”していることが発覚。

採用をあまり経験したことのない若手が担当しているなら、まだわかる。担当の張本人はその人材会社の社長だというのだ!!もう関係者全員開いた口がふさがらず、溜息と憤りだけが会議室を占めた。



断わっておくが、他社のやることやレベルに悪口を言うつもりは毛頭ない。
そして、クライアントを目の前にカッコつけるつもりもない。

僕が許せないのは、いい加減で場当たり的な提案をしているというその態度である。

その人材会社の社長自らが行っている、というのが絶対に許せない。


経営を左右する人事に関する重要な戦略部分だけになおさらである。それだけ重い仕事を担っているのだという覚悟と責任を持つべきだ。


顧客の成功を考えて、考えに考え抜き最高の提案を行うのがビジネスってものだろう。顧客に向き合う真摯な気持ちと感謝をおろそかにするのは断じて許せない。それが誰であってもだ。


当社の大切な顧客であることも重なり、心底怒りがこみ上げて収まらなかった。

こんな感情は昨年協力会社が裏切って事業をパクり自社展開を始めた事件以来である。
ビジネスには喜怒哀楽さまざまなドラマがつきものだが、この類はできるだけ避けたいものだ。

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プロフィール

TAK MARUYAMA

Author:TAK MARUYAMA
株式会社エバーブルー 代表取締役
日本焚火効果研究所 所長 / 焚火研究家

★明治大学大学院 経営学博士(Ph.D. )
★明治大学大学院 経営学修士(MBA) 

【ニューズウィーク日本語Web版 に掲載】
★クリック→「チャレンジング・イノベーター」

***

国内ベンチャーの人材派遣会社設立経験を経て、外資系IT企業の人材アウトソーシング事業の立ち上げと運営に従事。その後、組織変革を軸とした外資系人事戦略コンサルティング会社の組織改革コンサルタントを経て独立。

世界49カ国放浪や国内・外資系企業の現場で培った「ヒト」と「ソシキ」に関する本質的で敏感な人間力を活かし、アウトドアを使って経営陣と社員の体験型抜本的意識改革を行う。また成長型人事制度構築など人的資源管理のコンサルティングの両刀使いが特徴、「ハート:意識」と「ハード:仕組み」の両面から組織変革戦略を描き実施するユニークな事業を展開する。書籍「組織の起動スイッチ!」をはじめ、雑誌・新聞メディア露出多数。

日本焚火効果研究所を設立して代表理事に就任、焚火効果研究の第一人者。

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