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あと、10%。

1月10日木曜日 - 普段なら何の変哲もない日だが、僕にとっては一つの大きな区切りの日。


修士論文の提出日である。

2011年4月に大学院に入学した日から、このX Dayは決まっていた。この儀式を通過せずして卒業はあり得ない。2年次に上がってから、ほぼこの日を目途に過ごしてきたといっても過言ではない。

専門職大学院とはいえ、2万字以上の修士論文が卒業要件に課されている。そして博士課程とそれ以降のキャリアを視野に入れている僕にとっては、通常の修士課程で一般的に求められる4万字以上がマストであり、かなりの高品質を求められる。


それゆえに、高品質なアウトプットが求められることは入学当初から理解・覚悟していたし、1年次より2年生のゼミを聴講したり夏合宿に参加したりと、論文作成に向けてのゼミ的方法論や流れを事前に把握し、戦略的に効率かつ確実に準備をしてきた。

また通常2年次4月からスタートする修論も、自分がゼミ長を務めるからには少しでも後半のドタバタを避けるために2月から隔週でプレゼミ勉強会を始め、4月からトップギアで走ることができるよう仲間と努力を重ねた。


それが功を奏したかは分からないが、修論に対する気持ちは非常に高く維持したまま2年次を走ってきたように思う。





総計10万字・総数で125ページ。

書きたいことと、今は書くべきでないことを切り分ける迷いはあったものの、信頼できる2名の教授陣のおかげで明確な取捨選択をすることができた。

そしてその分、重要点にフォーカスを当て、国会図書館にも通って文献を漁り見識を深めることができた。またクライアントの協力に恵まれ、十分な母集団とはいえないまでも仮説を立証することもでき、学術的にもそれなりの新しい発見と貢献ができたのではないかと思える。


僕自身としては、多少途中でウニったりしたものの、方向性のブレや準備と助走は順調で、夏前には5万字を超えていた。文字数が多ければいいとは思わないが、心の余裕にはつながるのは事実(結局その5万字のうち3万字は、悲しくもデータ再収集&再分析を余儀なくされ、破棄することになったのだが)。


充実した日々。それが幕を下ろそうとしている。





提出日には1部だけ自宅でプリントアウトし、残りは大学院でコピーしようと計画。

オートフィード機能(自動送り機)を使用してコピーしたところ、15枚ほど束で吸い込み、落丁状態に陥るハプニングも発生した。また用紙の“色味”の問題やカラー/白黒設定で、再コピーを何枚も余儀なくされた。

提出時の物理的ミスは致命的で許されることではないため、再度の最後まで冷や汗をかいた。


そんなオチも含めて修士論文も90%が終了、ただ意外にも提出時の感動はなかった。それは、僕の中での修論提出はこれから始まる博士課程修了のホンの序章に過ぎないからであろう。



とはいえ、あとは来週末の口頭試問を残すのみ。それが終わると、大学院も終了。
様々なことがあった「THE学生生活」も単なる社会人生活に戻る。

安堵感か、寂しさか。 不思議な感覚を覚えている。
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プロフィール

TAK MARUYAMA

Author:TAK MARUYAMA
株式会社エバーブルー 代表取締役
日本焚火効果研究所 所長 / 焚火研究家

★明治大学大学院 経営学博士(Ph.D. )
★明治大学大学院 経営学修士(MBA) 

【ニューズウィーク日本語Web版 に掲載】
★クリック→「チャレンジング・イノベーター」

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国内ベンチャーの人材派遣会社設立経験を経て、外資系IT企業の人材アウトソーシング事業の立ち上げと運営に従事。その後、組織変革を軸とした外資系人事戦略コンサルティング会社の組織改革コンサルタントを経て独立。

世界49カ国放浪や国内・外資系企業の現場で培った「ヒト」と「ソシキ」に関する本質的で敏感な人間力を活かし、アウトドアを使って経営陣と社員の体験型抜本的意識改革を行う。また成長型人事制度構築など人的資源管理のコンサルティングの両刀使いが特徴、「ハート:意識」と「ハード:仕組み」の両面から組織変革戦略を描き実施するユニークな事業を展開する。書籍「組織の起動スイッチ!」をはじめ、雑誌・新聞メディア露出多数。

日本焚火効果研究所を設立して代表理事に就任、焚火効果研究の第一人者。

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